テーマ「大人になる」を論述するヒント
大人になりきれていない人々を指して、モラトリアム人間やパラサイトシングルなどといった言い方をすることもありますが、それらのどこに問題が潜んでいるのでしょうか?
未開社会と現代社会における、大人になる過程についての根本的な違いや、その背景、原因などにも目を向けて、突っ込んだ自問自答を行い、メモの内容をもう少し整理しながら書き留めていきましょう。
そうすることで、現代社会の青年が抱える課題ともいうべきものが明らかになるのではないでしょうか。
未開社会においては、用意された特有の成人式(儀式)によって、子どもは一挙に大人へと成長を遂げることができますが、現代社会は高度に複雑化しており、価値観の多様化や急激な変化のために、子どもから大人への成長過程も必然的に複雑化していく傾向にあります。
その結果、現代の若者は、青年期という、大人でもなく、かといって子どもでもないというような不安定な時期を長く過ごさねばならなくなりました。
現代社会を眺めてみて、若者が子どもと大人の中間期を長く過ごさねばならない状況が、何か問題を引き起こしていると感じたことはありませんか?
本質的な成人式を経ないままに、年齢のほうがどんどん大人になってしまうことが現代の大きな問題だと考えることも出来ますが、あなたなりの疑問点を自問自答で追究し、現代社会の若者が、真に大人になるためには何が必要なのか、どうあるべきなのかという点にまで、考えを掘り下げてみましょう。
大人になるということは「社会の中で生活できる力を身につける」と主張するのであれば、具体的にはどのような力を身につけることなのでしょうか?
どのような点が備わっていれば、もう充分に一人前の成人であるとみなしてもよいのでしょうか? 一流大学を出て一流企業に勤めていても、「大人」になっていない人がいるとしたら、それはどのような人々のことなのでしょうか?
外見上は立派な成人であっても、何かが欠けているために大人になりきれていないのだとしたら、不足しているものはいったい何なのでしょうか?
また「物ことを客観的に見られるようになる」と主張するのであれば、大人になることで、どのようなものの見方ができるようになるのでしょうか? 子ども時代のものの見方とは、どのような違いがあるのでしょうか?
そのあたりを深く追究することで、大人としてのものの見方、価値判断の仕方等を、あなた自身がもう少し具体的に自覚できるのではないでしょうか。
真に成人になるためには、子どもの延長上をたどりながらも、その過程において、子どもから脱却して成人になろうとする、本人の強い意思や努力も不可欠ではないでしょうか。
そして、真に大人になるためには、大人になるということがどういうことなのかを、はっきりと自覚しておく必要もあるでしょう。そうでなければ、いつまでも子どもの状態を引きずってしまい、決して大人になることなどできないからです。
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